谷川連峰 阿能川岳 (1,611m)
阿能川岳は「ぐんま100名山」に選ばれている山で、谷川連峰の南に位置し無積雪期はヤブ山で残雪期の4月が適期として登られる山である。
1.山 行 日 : 2011年4月17日(日)
2.山 域 : 谷川連峰
3.歩行 時間 : 8時間30分(途中休憩含む) 所要時間: 9時間10分
4.同 行 者 : 7名
【山行記録】
単独では自信がなく今回はクリーンクラブの山行に参加して登ってきた。本来3月27日の予定であったが東日本大震災の影響で延期となり今日実施となった。前橋を4時30分に出発し登山口の仏岩ポッケットパーク駐車場に6:10に到着した。先客は1台のみで日曜日であるのに登山者は少ないようだ。
登山口は水上から県道相俣水上線を走り仏岩トンネルの手前に仏岩ポケットパーク駐車場がある。登山道はあずま屋の脇から残雪のスギ林の中を登ると赤谷越に出た。ここは吾妻耶山と古川温泉との分岐となっている。ここからは雪の消えた稜線上を登る。
分岐から35分ほどで ヨシガ沢山(1,117m)に出た。山名の標識がピークに手前にあり分かりずらい、この頂上は小高い丘のようで広く残雪で覆われていた。谷川連峰が見え振り返れば台形をした吾妻耶山が見える。残雪は頂上だけで再び落ち葉が敷き詰められた尾根上の登山道を歩く、赤テープがあり迷うことはなく送電鉄塔の下に出た。ここからは適度に締まった残雪となった。
しばらくはブナ林の稜線を歩く。まだ阿能川岳は姿を見せない何度もピークを越して行く。雪が閉まっていてズボっと埋まることはなく快適に歩け、稜線は風もなく快晴の中展望を楽しみながら登る。このコースの山は地図では阿能川岳までにヨシガ沢山、鍋クウシ山、天子山、三岩山と登るがヨシガ沢山以外山頂に標識がなく山名が良く分からないまま通過した。
たぶん岩峰の鍋クウシ山は岩場を西に巻き過ぎると東側が切れ落ちた雪の上を歩く。雪壁を登りつめると天子山だろうか?前方に見えたのが三岩山と思われる。天子山からは岩峰帯となる。氷のある岩場をザイルで通過し西側の岩場は木に掴まりながら慎重に通過する。
岩稜帯を抜けると三岩山にようやく着いた。ここからようやく目的の阿能川岳が見えてきた。三岩山からは広い雪原歩きで展望が素晴らしく今までの疲れを忘れさせる、気持ち良い稜線を一旦下り登り返す。ここで横浜から来たという単独行の登山者が下山中にスノーシューで歩いていて転倒し右肩を脱臼したと言い痛くてザックが背負えないと途方に暮れていた。リーダーがへりを呼ぼうか話したが自力で下山すると言い片手で岩場を下るのは危険なので仕方なくザックを我々が後で持ち帰ってやると言うと安心したようにゆっくりと下って行った。雪の上で転倒して脱臼するとは?どこで怪我をするかわからないもので山は注意しすぎることはないと痛感した。
登り始めて5時間でようやく阿能川岳に着いた。山頂はなだらかでとこが山頂だかよくわからない。山頂の標識は脇の木に小さい山名が書かれた標識があった。
山頂からは目の前に谷川岳の双耳峰が見え肩ノ小屋も見え期待にそぐわね大展望が待っていた。谷川岳主稜線のオジカ沢の頭から派生する俎ー山稜が目の前に連なり左に小出俣山の雄姿が見える。尾瀬の至仏山、笠ケ岳や上州武尊山、皇海山、赤城山、子持山、榛名山、浅間山と360°の雪山が展望を楽しめた。
山頂で昼食にし25分ほど休み下山した。三岩山までの稜線歩きを楽しみ、途中でザックをデポする。カメラ、水筒、アイゼンを分けサブリーダーがザックを背負う(自分のザックを横に積む)方法をみて参考になった。
岩場の急登りはザイルを使用して登る。ザイルがあれば安心して通過できた。
稜線上の東側は開け眼下に関越道の谷川パーキングが見え、上州武尊山も見える。阿能川岳の東尾根を下ると谷川パーキングに下山できるようだが今日はピストンで往路を下った。
稜線は雪庇のみで西側の脇を歩く。鉄塔に山頂から3時間ほどで下山し仏岩峠から杉林を下り登山口の駐車場に3時30分に無事下山した。歩行時間8時間30分と久しぶりの長丁場を通せ大満足の山行が出来た。今日1日で出会ったのは単独行の2名だけでこの時期では珍しく少ないと言う。
駐車場に戻ると怪我をした登山者が先ほど着いたと話し横浜まで帰ると話していた。右肩が痛く左手だけで運転できるのか心配したが大丈夫だと言う。聞けば時々肩を痛めると話しぐんま百名山も三座ほど残すのみで毎週山に登っているとも話しすごい人だと思うが単独で登り怪我をした場合大変なことだと痛感した。
【登山ルート】
登り : 4時間40分
下り : 3時間50分
■山行記録
NO8
6:20 登山口駐車場
6:50 仏岩峠
7:30 ヨシガ沢山(1,117m)
三岩山を望む
11:15 阿能川岳山頂にて
谷川岳
浅間山
谷川パーキング
上州武尊山
三岩山への快適な稜線