飯豊本山(2,105m)  大日岳(2,128m)

2日目(12日) : 切合小屋〜飯豊本山〜大日岳〜飯豊本山〜飯豊本山小屋
《コースタイム》 所要時間 : 9時間30分
 4:40     5:45      6:40/7:40      8:10         8:25       8:55
切合小屋 → 姥権現 → 一ノ王子(朝食) → 飯豊本山小屋 → 飯豊本山 → 玄山道分岐 → 

 9:35    9:40/9:45   11:10/11:40    12:45     12:50   
御西岳 → 御西小屋 → 大日岳(昼食) → 御西小屋 → 御西岳 →

 13:55       14:10
飯豊本山 → 飯豊本山小屋(泊まり)

  切合小屋から飯豊本山のコースは岩場や急な登りもあるが、飯豊本山からは緩やかな稜線歩きとなり登山道の両脇は残雪や広大なお花畑が広がる素晴らしいコース。奥深い飯豊連峰に登りあげた者だけが味わえる自然からの贈り物。あいにくガスが湧く曇り空で展望は楽しめなかったが花の山、飯豊を十二分に味わえる山旅だった。

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《記録》
  早い人は3時過ぎから見仕度を始めている。外に出ると雨はたいした事はないがガスがかかっている。まずは飯豊本山を目指し4時40分に出発。潅木帯の斜面を登る、ここでハプニング発生、顔に虫がまとわりついてきたブヨかも?刺された感覚はない。ここを登り切ると
草履塚に出る、ここは昔本山神社に参拝に登ってきた信者が草履を履き替えた場所だと言う。鞍部に下ると姥権現、赤い前掛けを着けた石仏が鎮座している。

 この先が
御秘所と呼ばれる岩稜帯となり、クサリもあるがそれほど危険な場所ではない慎重に通過する。御前坂は花崗岩の砂礫帯で急な登だ。ここを登り切ると一ノ王子で、やがて道は平坦になり本山小屋が見えてきた。小屋の少し手前右側の沢に水場があり朝食用に水汲みに行き、ご飯と味噌汁で朝食にした。湧水がおいしい〜

 登り初めて3時間30分で本山小屋に到着、今夜の宿泊手続きを済ませ、サブザックで大日岳を目指す。まずは小屋脇にある飯豊神社に安全山行を祈願して出発。小屋を後にして稜線を15分ほど登れば待望の飯豊本山の山頂だ。広々とした主稜線の登山道が続く、雪渓から湧き上がるガスが流れていく。展望はできないが、時々ガスの切れ間からこれから歩く登山道が見え隠れする。緩やかな登山道の両側にはお花畑が随所に広がっている、さすが花の山だ。チングルマ、コバイケソウ、ハクサンフウロ、カラマツソウ、ニッコウキスゲ、マツムシソウ、イイデリンドウなどが群生していた。

 
御西岳を過ぎるとすぐ御西小屋に着いた。ここは烏帽子岳から梅花皮小屋をへて飯豊山荘へのコースと分岐している。大日岳までは御西小屋で半分の行程だ、登山者は少ない。山を我々が独占しているようだ。大日岳直下の急な登りが過ぎると平坦になり念願の”大日岳山頂”に立てた。相変わらず展望できない、山頂で記念写真を撮り昼食にした。ここで顔の異変に気が付く右のまぶたが腫れている。そういえば朝ブヨが顔にまとわり付いて刺されたのか”まいったなー(^^)”  

青い帽子やシャツに虫が寄ってくるから注意しましょう

 天候が良くないので昼食を早々に済ませ下山した。”ここで疑問が?”大日岳の最高点はどこだ?山頂の標識よりすこし戻った所に鉄柱が刺してある尾根のほうが少し高い、どういうわけなのだろうか・・・・。山頂直下の急坂を下り平坦な道になると、急に雷がゴロゴロと鳴りだし雨が降ってきた。急いで雨具を着用したがズボンを着るまもなくドシャブリの雨となり急ぎ足で歩く。平坦な草原で隠れる場所もない、雷は少し離れた場所で鳴っているのでずぶ濡れになりながら急ぎ足で歩き1時間で御西小屋に戻った。雨宿りするまもなく本山小屋を目指し歩くが、ズボンから入る雨で靴の中までズブ濡れだ、こんな体験は初めてだった。

 飯豊本山を過ぎ14時10分に本山小屋に無事到着。さっそく着替えをしたが、乾燥室もなく部屋に吊るしただけだ。小屋の宿泊者は少なく余裕の取れるスペースを確保。同行の皆さんは350ccの缶ビール(¥1000)で乾杯をし夕食までくつろいだ。夕食はインスタントラーメン、贅沢はいえないが山で食べるのは結構美味い。外は相変わらず雨が降っている。

 2日目はあいにくのガスと帰りの大雨で雄大な飯豊連峰の全容は見られなかったが念願の大日岳山頂に立つことが出来た。また初めてのズブ濡れ体験も良い教訓となった。同行の皆さんに感謝し明日は下山だ。

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ガスの中を歩く

稜線上の登山道

雪渓とガスの湧く稜線

飯豊本山山頂にて